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創作とTRPG

【TRPG】ピーカーブーについてのレビュー

ご近所メルヒェンRPGピーカーブー についてのレビュー・感想になります。
2017/04 追記です。改訂版が出ると聞いて!

 

 


●PKBを遊んでまじめなレビューと感想
 身内さんと二人で遊んだPKB(ご近所メルヒェンRPGピーカーブー)についての感想をつらつらと。セッションの感想ではありません、あくまでシステムについて。結構主観によってますので、あくまで一意見として。

 

 








1・簡単な概要……システム「サイコロフィクション」


 このシステムは冒険企画書のサイコロフィクションシリーズ(シノビガミ・インセイン・マギカロギアなど)の栄えある第一弾。コンセプトが小学生もできるように! ということでとてもシンプル。私でも簡単に理解できます。そのわりに奥が深くて、これはシナリオの組み方次第では化けるな……? と思いました。
 巷の評価はまちまちです。昔にあったウィッチクエストというものにルールが近いようですね。バディとして、一枚のキャラクターシートを二人で共有するというのに重さを感じる人もいるようです。
 ※オンセ用キャラクターシート(検索したらすぐ出てきます)はなるほどと思いました。仲良く二人で共有するのもよきかな。

 派手さはあまりありません。リアリズムな面が強いように感じました。所詮小学生だし……世界とか簡単に滅びたら困るじゃん……。まあシナリオの組み方にもよると思いますけど。
 児童文学の「ワルガキ(地獄堂霊界通信)シリーズ」を思い出しました。あれに近いから、私好きなのかもしれません。
 オバケに限らず幽霊、魔女やオバケ狩り、対人間といった様々な要素がありますので、キャンペーンを組んで大規模な話をやるのも面白そうですね。
 見た目のほのぼのさとわきあいあいさ、子供向けな割にリアリズムで、あまりネタに走るのが苦手な私好みといったところでしょうか。
 ※ネタが出来ないわけではないです。ギャグコメディも面白いと思います。

 本著はリアル小学生とのリプレイ(お疲れ様です……)を掲載して、1300円程度で買えます。こりゃあ安い! サプリもないのでお手頃。ただし、R&Rで追加ルールがいくつかあるようなので気になった方はバックナンバーをお買い求めになるのもいいかもしれません。 ※半分くらい買い集めました。


追記:20170412
 改訂版が出ます! おそらくR&Rの追加ルールもおさえてくるんじゃないでしょうか……? ありがたいですね~。値段もちょっぴり上がっていますが、それでも全然安い範囲ですね。新しく買うならこっちの改訂版をおすすめします。

 


2・世界観・基本ルール


 基本はスプーキーと呼ばれるオバケと、オバケが見えるイノセントと呼ばれる人間がバディを組んでちょっとした怪事件を解決する! っていうお話です。
 イノセントは純粋な子どもか、老人にしか基本いません。なのでPCは自然と小学生(もしくは中学生)になります。

 古の大協約(オバケと人間の争いの末結ばれた決まり)によって、人間世界には真夜中以外オバケはいません。ですが、イノセントと契約した変わり者のオバケ=スプーキーと、大協約の縛りから外れたハグレオバケは人間世界にばしばし干渉します。だいたいのシナリオは、このハグレオバケが起こす事件を解決することが多くなります。たまに、オバケ狩りと呼ばれる過激な人間や、魔女などもいますが。
 スプーキーは大体人間に好意を持っているものが多いでしょう。そうでなければ契約しないと思いますし……そのため、よけいPCとの絆を重視したRPが可能になります。とても微笑ましいですね! 


大協約
 人間は昔、みんなオバケが見えていました。同時に、オバケも普通に人間世界に存在していたのです。オバケ世界との境界はないも同然でした。
 あるとき争いが起こります。人間の代表は魔女でした。魔女とオバケの争いは、結局は魔女の勝利で終わってしまいます。人間とオバケは完全に垣根を作り、お互い干渉しあわないことを決めました。そのため人間はやがてオバケの存在を忘れ、見ることも無くなり、オバケも基本人間世界に行くことはかなわなくなりました。
 オバケたちはある程度の統率をもった組織・仲間を作りました。それをリングといいます。平たく言うと種族ですね。ヨル族、シッポ族など、形態の近いオバケは一塊になっていることが多いようです。それぞれ長老がいて、とりまとめています。
 それらオバケと、人間たちとの取り決めが、大協約です。
 
 名前かっこいいよね! どこかでありえそうな名前ってところがリアリティを妙に感じさせます。オバケが組織を作っているっていうのが、個人的にツボ。かわいい。


ハグレオバケ
 大協約に関して、もちろん例外はあります。それがハグレオバケです。リングにも所属せず、自由に人間社会に干渉し、影響を与えています。これらの存在は、オバケ側で厳しく取り締まっています。しかし大部分のオバケは人間世界に自由に干渉できないので、自由に行動できるスプーキー&イノセントの力を借りて解決することが多くなります。それがこのTRPGの大きな目的、といったところでしょうか。
 ハグレオバケの理由は様々です。人間に悪意を持っているものが多いことも確かですが、愛ゆえの行き過ぎた行動の場合もあります。
 中には救いようのない悪もいます。ですが、中には事情がある中で倒さざるを得ないかわいそうなオバケもいるでしょう。ピーカーブーの基本は、これらすべてのハグレオバケ(ボス)を倒して、魔力0にすることです。

 これが結構シナリオに切なさを生み出している要素の一つかもしれませんね。勧善懲悪なら楽なのですが、やむを得ない理由でなったものもいると思うので……。シナリオを作るうえではいい要素だと思います。
 ここで悪い人間とか出てくると、更に様々な感情との板挟みになって面白くなりそうだなと思いました。


くすのき町
 舞台は架空のマップ、くすのき町です。まあよくあるちょっと田舎、でもそこそこ都会みたいな、下町感たっぷりのワールドです。ここらへんはもちろんオリジナルでもいいかもしれませんね。でも、わかりやすいので初めはくすのき町マップを見ながらどこ遊びにいこっかなーって考えるのがいいと思います。
 オリジナル町をつくるなら、PLが具体的にどういう場所か分からないとRPもやりづらいので、資料などは詳しければ詳しいほどいいと思いますし、PLさんに新たな場所を生やしてもらってもいいと思います。


スプーキー
 スプーキーは、イノセント(人間)と契約しているオバケです。きちんとリングにも所属しています。ただ、オバケの中でも変わり者とされているようです。
 出会い表を見るとわかるのですが、なかなか面白いものがあります。一目ぼれや、魂の双子、親代わりなど。イノセントとスプーキーの絆の理由を考えるのは、とてもわくわくします(そもそも、人と話し合いながら設定を考えるのが楽しいのかもしれない)
 お互いがどういう気持ちで接しているのかはPL次第ですが、そこを考えるのも醍醐味の一つですね。
 ピーキーな存在なので突飛なRPでも違和感なく面白いでしょうね。見た目や能力に結構幅があるのも楽しいです。決まったオバケではなく、オリジナルでいくらでも作り出せる自由度が素晴らしい。
 あと、CoC好きにはぜひX族と言うリングのおばけを作ってほしいです。大好きな神話生物もオバケにしちゃうなんて、なんて作品だ!(褒めてる)


イノセント
 純粋、という意味ですね。オバケが見える人間のことです。けして子ども限定ではありませんが、子どもや老人に多いようです。イノセントに悪い人間は基本いないでしょう、純粋な心の持ち主のはずなので。(純粋な悪っていうのもアリかもしれない……? 気持ちの方向性が悪に傾く正義もあると思うので)
 公式には「ダメ大人」というルールがあって、大人のイノセントを作ることも可能です。ただ、人間社会からは少し外れた存在になるでしょうね。
 基本は小学4~6年生をメインに作ることになります。ここはハウスルールで中学生とか作ってもいいかもしれません。
 子どもは15歳を境に個人差でスプーキーが見えなくなっていきます……悲しすぎますよね。いずれイノセントはスプーキーが見えなくなって、忘れていくのかな、と……。ただ、別れがあるからこそ今が素晴らしく輝くのも事実。
 小学生らしい純粋なRPができるのもポイントが高いです。忘れた無邪気さを思い出しましょう……。


大人
 基本は障害になりうる存在でしょうね。真夜中出かけられないよー! とか、怒られたりとかするかも。うまくお付き合いしていかなければ。
 公式でモンスター(NPC敵)データに大人ってあるのが面白いです。
 もちろん理解ある大人や、元イノセントらもいると思うので、一概に悪ではありません。状況に応じて使えるので、GMにとってはありがたい存在なのかも。




3・システムの流れ


 各フェイズに分かれ、サイクルと言った行動可能ターンが決まっています。ここらへんは他のサイフィクを彷彿とさせます。
 基本は

導入

メインフェイズ=学校フェイズ・放課後フェイズ・真夜中フェイズの繰り返し

オバケ屋敷フェイズ

ED

になります。シーン制ではないので、シーンが苦手だけどサイフィクがやりたい! 人にはお勧めかもしれません。
 基本はスプーキーとイノセントが一緒に行動したり別行動したり。
 ※別行動することのデメリットがないので、どちらかというと別行動推奨のゲームなのかもしれませんが。
 事件の情報を集め、最終的にはオバケ屋敷(オバケの原因がいる場所)の居所を発見します。オバケ屋敷で原因を倒し、EDというのが基本の流れでしょうか。


 かなり楽しいです。流れもわかりやすいし、分担していろいろできる、協力前提なのが特にいいと思います。 ※他のサイフィクより、アマデウス系に近いかも。どちらにせよ秘密も使命もシーンも感情もないので、本当にばっさりシンプルですよね。




4・がっつりシステムについて


 小学生PCのイノセントはサイフィクシリーズおなじみの特技表を使って判定します。基本は2D6目標値5での判定。ただしギャップの壁(得意なこと)がありませんので、それだけシビアな面が増えます。 ※追加ルールで作ってもいいことになっています。
 シビアというと、オバケはもっとシビアです。オバケは特技がありませんので何をするにしてもオバケ判定をします。その基本目標値は9。2D6でこれはちょっと厳しい……。
 それを助けるのが、スプーキーの特殊能力、お助けとお邪魔になります。お助けの数値分、魔力を消費して出目を助けることが可能になります。これがかなり必須のようです。自分にも使えます。

 例)
お助け力2のスプーキーが、魔力を2消費する
 →オバケ判定の目標値は9から7に!
※失敗しても成功しても魔力は減る。

 お邪魔は逆に相手の出目の目標値を増やします。これも魔力を減らします。
 この魔力とのやりとり、結構ぎりぎりっぽいらしいんですよね。うまく使い分けていかないとすぐに切れてしまう。
 イノセントらには、げんき(HP)と眠気(マイナスが増えるタイプのスタミナに近い)という要素があって、眠気もためすぎると厄介です。
 これらを効率よく回復するには行動をパスしたり、アイテムを使ったり、遊んだり、様々な要素を使っていくことも重要です。
 ちなみに、スプーキーはオバケ屋敷などのオバケ世界では、オバケ判定をしても魔力が減りません。それでも心もとない気がしますが……。
 イノセントが与えるダメージは1、オバケは1D6なので、オバケが攻撃メインになるでしょう。イノセントは敵の弱点を抜き取る行動が効率的。オバケの弱点がわかると合体攻撃が出来ます。これが楽しいんですよ。二人で「ぴーかーぶー!」って言いあう感じが、なかなかどうして気持ちがいいです。協力感があります。うまくいけば大ダメージも与えられるので、達成感は凄いです。
 他、調査判定などはサイフィクシリーズにはおなじみですので割愛です。
 徹底的にわかりやすさを残し難しい部分を省いた感じですが、それで結構楽しめます。バディなのがやっぱり素晴らしいですな~。




5・個人的シナリオの傾向・できそうなこと


 イノセントとスプーキーの絆がみれるよくある近所のちょっと困った事件系。人間が謎の存在によって傷つけられる推理ものミステリー系。オバケ狩りと、かわいそうなオバケの話とか。人間によって利用されるオバケとか。魔女による干渉とか……。
 いろいろ考えられそうです。正直やり方によってはかなり重くて暗い話もできるのでは……CoC並みに陰謀渦巻く巨大な話にもできるのでは……と心がドキドキします。ある程度成長に幅付けたりして、キャンペーンも面白そうですね。





6・総合的な感想


 人は選ぶだろうなと思います。CoCもそういわれていたんだから、もっと冒険企画書側が続きを出していればPKBももう少し知名度あったかもな……という感じ改訂版ありがたいです!!!!おめでとうございます!!!めっちゃうれしい!!
 雰囲気的にはゆうこや、ウタカゼなどの系統に近いのではと思います。ほのぼのさの中にどこか切なさとやりきれなさと残虐さが垣間見える。すばらしい。
 ルールがとにかくわかりやすいってことと、その割に奥深さがあるのがポイント高め。RPもやりやすいです。私の精神年齢が低いので丁度いい……。
 個人的にサイフィクに抱いている苦手意識の部分がピーカーブーにはなく、好きな部分だけが残っていて合わさった感じ。う~ん、好き……。
 秘密型ではないのである程度GMの方でPCはカバーできますが、やっぱりいろんな人でわちゃわちゃやる方が楽しいですもんね。最低四人~六人は欲しい感じ。
 PLさん一人でも遊べないことはないですよ!

とりあえず声を大にして宣伝しておきます。

 PKBはいいぞ!




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追記
改訂版について、詳しい情報が分かったら追記しようと思います。大幅に変わっているようなら、新たに記事を書いた方がいいかなー